[国天然記念物]駒門風穴(大正11年(1922)3月8日国指定)

解説

約1万年前に富士山頂の火口から噴出した三島溶岩流に中に形づくられた溶岩洞窟です。内部には、溶岩が冷え固まるときに壁面を流れ下った「肋骨状溶岩」や天井から垂れ下がった「溶岩鍾乳石」、床面に縄状や波状のしわがよった縄状溶岩が見られます。全長は本穴が243m、枝穴が105mですが、見学可能な範囲は本穴が入口から約160mまで、枝穴は本穴との分岐点から約45mまでの間となっています。内部には、コウモリの他、真洞窟性生物と呼ばれる希少な生物が生息しています。

本穴と枝穴が分岐する辺りの「神棚」と呼ばれる場所では、溶岩のすき間から昭和初期に直径約11cmの青銅鏡が発見されています。御殿場地方は、近代から現代にかけて養蚕が盛んでした。富士山北麓もそうですが、溶岩洞窟内の冷涼な環境を活かして、かつては蚕卵紙(蚕の卵を産みつけた紙)を保存したそうです。

駒門風穴 駒門風穴

問い合わせ
御殿場市 教育部 社会教育課 
TEL:0550-82-4319
mail:shakyo@city.gotemba.lg.jp
Top